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営業力アップ!包装資材ディーラーが押さえるべき印刷方式の違いと使い分け

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食品パッケージや紙袋、フィルム製品など、包装資材には多くの印刷加工が施されています。印刷方式によって仕上がりの品質やコスト、対応できる素材も大きく異なるため、資材選定や提案時には印刷方式の基礎知識が欠かせません。

本記事では、包装資材に用いられる主要な印刷方式「グラビア印刷」「フレキソ印刷」「オフセット印刷」の特徴と、実務で役立つ選定ポイントをわかりやすく解説します。

1. 包装資材に使われる主な印刷方式とは

包装資材に用いられる印刷方式は多種多様ですが、特によく使われるのが次の3つです。

・グラビア印刷

・フレキソ印刷

・オフセット印刷

これらはそれぞれに印刷構造、対応素材、コスト構造、得意分野が異なります。以下の比較表をご覧ください。

比較項目 グラビア印刷 フレキソ印刷 オフセット印刷
印刷の仕組み 金属製シリンダーに彫刻された凹部にインキをためて転写 樹脂版の凸部にインキをのせて直接素材に転写 平板からブランケットを経由して紙に転写する間接印刷
対応素材 フィルム、アルミなど 段ボール、クラフト紙、フィルムなど コート紙、上質紙など紙素材が中心
印刷精度・発色 高精細、グラデーション表現や写真印刷も可能 中程度、線画や単純デザイン向き 高精度で鮮明、カラー表現に強く写真やグラデにも対応
ロット対応 大量ロット向き(初期費用が高い) 中~大量ロット向き(版が安価でセットアップが早い) 中~大量ロット向き(製版は必要だが安定性が高い)
コスト面 初期費用は高いが大量印刷で単価を抑えやすい 低コストかつ環境対応可能、水性インキの活用が進む 製版コストはあるが印刷単価は比較的安価
主な用途 食品フィルム包装、冷凍食品袋、日用品のパウチなど 段ボール外装、クラフト袋、簡易食品包装、トレーラベルなど 菓子箱、紙パッケージ、リーフレット、スリーブ、POPなど

各印刷方式には、それぞれの強みと制約があります。

美しい印刷仕上がりと高発色を求める場合にはグラビア印刷が最適ですが、大量印刷でないとコスト負担が大きくなります。

素材の幅広さや環境対応が求められる案件ではフレキソ印刷が適しており、特に段ボールや紙袋の印刷で活躍します。

一方、オフセット印刷は紙素材への高精細な印刷に強く、菓子箱や販促物などデザイン重視の製品に最適です。

2. グラビア印刷の特徴

精細で高級感のある印刷が得意な「グラビア印刷」について、その仕組みやメリット・デメリット、活用例を詳しく見ていきましょう。

グラビア印刷の仕組み

グラビア印刷は、金属製のシリンダーに微細な凹部を彫り込み、そこにインキをためて転写する凹版印刷の一種です。

シリンダー表面に彫られたセルと呼ばれる小さなへこみにインキが充填され、余分なインキをドクターブレードでかき落とした上で、印刷素材に圧力をかけてインキを転写します。

高速かつ連続的に印刷できるため、大量生産に向いており、主にロール状のフィルムや紙などに対応しています。

メリット・デメリット

グラビア印刷の大きな特長は、高精細な印刷が可能で、グラデーション表現や写真のような繊細な絵柄にも対応できる点です。

また、インキの膜厚が比較的厚く、発色が鮮やかなことから、視認性や美観が求められる商品パッケージに多く用いられます。

印刷の再現性も高いため、同一製品の大量ロットにも安定して対応できます。

一方で、シリンダーの製作には高い初期コストと時間がかかるため、小ロット印刷や短納期の案件には不向きです。

また、印刷素材としてフィルム系が中心となり、紙などの吸収性が高い素材には制約が生じる場合があります。

主な用途

グラビア印刷は、主に軟包装資材に多く採用されており、食品用フィルムパッケージ、冷凍食品の袋、スナック菓子のパッケージなどが代表例です。

また、トイレットペーパーの包装や洗剤のパウチなど、化粧品・日用品分野にも広く利用されています。

高い印刷品質が求められる商品や、視覚的な訴求力が重要な販促用パッケージに最適な印刷方式といえるでしょう。

3. フレキソ印刷の特徴

環境対応にも優れ、幅広い素材に適応する「フレキソ印刷」について、その仕組みやメリット・デメリット、活用例を詳しく見ていきましょう。

フレキソ印刷の仕組み

フレキソ印刷は、凸版印刷の一種で、弾力性のある樹脂製の版を使って印刷を行います。

版には絵柄部分が浮き上がっており、アニロックスロールと呼ばれる網目状のロールからインキを受け取り、印刷素材に直接転写します。

使用されるインキは乾燥性に優れた水性やUVインキが主流で、環境負荷の低減にも配慮されています。

印刷工程はシンプルで、比較的軽量な設備でも大量印刷に対応できるのが特徴です。

メリット・デメリット

フレキソ印刷の最大のメリットは、多様な素材への適応力とコスト効率のよさです。

段ボール、クラフト紙、フィルム、アルミなど、さまざまな基材に対応でき、特に段ボール印刷では主流となっています。

また、インキの使用量が少なく乾燥も早いため、生産性が高く、省エネにもつながります。

一方で、写真やグラデーションなどの精細な表現はやや苦手で、線の細いデザインや多色印刷では画質に限界が出ることもあります。

ただし、近年では版やインキの品質向上により、従来よりも高精細な印刷が可能になってきています。

主な用途

フレキソ印刷は、特に段ボール包装や紙袋、クラフトパッケージなどに多く採用されています。

例えば、宅配用の外装箱やスーパーで使われる紙袋など、比較的シンプルなデザインやロゴ、文字中心の印刷に適しています。

また、食品用トレーのラベルや、水や油に強い包装資材への印刷にも活用されています。

近年では、環境対応が求められる中で、水性インキを活用したフレキソ印刷の需要が高まりつつあり、今後さらに適用範囲の拡大が期待されています。また、フレキソ印刷はデジタル印刷とのハイブリッド化が進み、短納期と高精細を両立するケースも増えてきています。

4. オフセット印刷の特徴

紙パッケージの印刷でよく用いられる「オフセット印刷」について、その仕組みやメリット・デメリット、活用例を詳しく見ていきましょう。

オフセット印刷の仕組み

オフセット印刷は平版印刷の代表的な方式で、版に直接インキをつけて印刷するのではなく、一度ブランケットと呼ばれる中間のゴム胴に転写し、そこから印刷素材にインキを移す「間接印刷」の仕組みを採用しています。

このプロセスにより、版と素材が直接接触せず、版の摩耗が少なく高精細な印刷が可能になります。

主に油性インキが使われ、乾燥には一定の時間と工程が必要です。

メリット・デメリット

オフセット印刷の最大の魅力は、写真や細かな文字、濃淡のあるデザインまで美しく表現できる点です。

色の再現性が高く、品質にバラつきが出にくいため、高級感のある印刷が求められるパッケージや販促物に適しています。

また、用紙との相性がよく、コート紙や上質紙など幅広い紙素材に対応できる点も利点です。

一方で、製版やセットアップに手間がかかるため、小ロットや短納期には不向きで、ロール状のフィルムや立体的な素材への印刷には制約があります。

また、水と油の反発を利用する仕組みから、湿し水管理やインキの調整など高度な印刷技術が求められる面もあります。

主な用途

オフセット印刷は、主に紙素材のパッケージや印刷物に使用されます。

例えば、菓子箱や化粧品の外箱、リーフレット、紙器など、色彩表現やデザイン性が重視される製品で多く使われています。また、商品カタログやパッケージのスリーブ、ブランドのロゴやイメージが前面に出る販促資材にも適しています。

紙ベースの高品質な印刷物を大量に扱う場面では、オフセット印刷が今もなお主力の選択肢となっています。

5. 包装印刷の選定ポイント

包装資材に使用される印刷方式を選ぶ際には、見た目の美しさや印刷精度だけでなく、対象となる素材や必要な印刷枚数、納期、コストなど、複数の観点から総合的に判断することが求められます。

ここでは、現場で実際に印刷方式を選ぶ際に重要となる4つのポイントと包装資材ディーラーとしての今後の対応について紹介します。

4つのポイント

①素材との相性

まず大前提として重要なのが、印刷対象となる素材との相性です。

グラビア印刷は、ポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルム素材にもっとも適しており、食品包装フィルムやパウチなどで高い品質が発揮されます。

一方、フレキソ印刷は、段ボールやクラフト紙などのざらつきがある素材にも柔軟に対応できるため、紙袋や外装箱への印刷に向いています。

また、オフセット印刷は平滑な紙との相性が非常によく、パッケージ箱やチラシ、ラベルなどで高精細な印刷が可能です。

印刷方式によって対応可能な素材が異なるため、事前に素材特性を確認した上で選定することが重要です。

②印刷枚数

次に考慮すべきなのは、印刷のロット数(枚数)です。

印刷方式ごとに、少量向きか大量向きかが異なります。

グラビア印刷は高精度かつ安定した印刷が可能ですが、シリンダー製作に時間とコストがかかるため、数万枚以上の大量生産向きとされています。

一方、フレキソ印刷は版のコストが比較的安く、印刷のセットアップも早いため、中ロット~大量ロットに適しています。

また、オフセット印刷は製版工程が必要であるものの、版の耐久性が高く、一定枚数以上であれば非常に効率よく印刷できます。

近年はデジタル印刷技術の進化により、小ロット対応も一部可能になっていますが、基本的にはロットの規模に応じた印刷方式の選定が求められます。

③納期

納期の面でも、印刷方式の選定は重要な判断ポイントとなります。

例えば、グラビア印刷は高精細な印刷が可能な反面、シリンダーの彫刻や調整といった準備工程に時間を要するため、初回印刷までのリードタイムが長くなりがちです。

これに対してフレキソ印刷は、比較的短期間で版の作成が可能で、セット替えや機械調整もスムーズに行えるため、納期短縮が求められる場面に適しています。

オフセット印刷は、製版・刷版工程にある程度の準備時間がかかるものの、すでに版が用意されている場合には短納期での対応が可能です。

特に定番商品の再印刷やリピート注文では、スピーディーな納品が実現しやすい印刷方式です。

なお、印刷工程全体は、プリプレス・プレス・ポストプレスの3つに大きく分けられます。

プリプレス工程では、企画やデザイン、版の作成など、印刷に向けた準備作業を行います。

プレス工程では、刷版を使ってインキを印刷物に転写し、実際の印刷を行います。

ポストプレス工程では、印刷後の断裁や折り、製本、ラミネート、製袋などの加工が施され、最終製品として仕上がります。

④コスト

最後に重要なのがコストの視点です。

コストは、印刷方法そのものの費用だけでなく、製版や準備作業の費用、素材のロス率、運用効率などを含めたトータルコストで考える必要があります。

グラビア印刷は高品質な仕上がりが得られる一方で、初期費用が高く、少量生産ではコストメリットが出にくい傾向があります。

フレキソ印刷は、版の作成コストが抑えられるため中ロットでもコスト効率がよく、近年では環境対応型インキの使用によりコストパフォーマンスの面でも注目されています。

オフセット印刷は、印刷コスト自体は比較的安価ですが、紙素材に限られる点や製版の必要性などから、仕様によっては割高になる場合もあります。

案件ごとに求められる品質と予算のバランスを見極めて選ぶことが求められます。

近年では、コストだけでなく環境対応の観点も選定基準として重視されるようになってきました。

特にフレキソ印刷は水性インキの活用が進み、廃棄物削減やVOC排出の抑制といったメリットから、環境負荷の低減に寄与する方式として注目されています。

これにより、従来のコスト比較だけでなく、企業のサステナビリティ方針や社会的責任を踏まえた印刷方式の選定も求められるようになっています。

包装資材ディーラーとしてどのような対応をしていくべきか

包装資材ディーラーにとって、印刷方式の理解は単なる知識ではなく、「提案力」と「信頼性」を左右する重要な要素です。以下のような観点から、印刷方式の違いを踏まえた対応が求められます。

①顧客ニーズの正確なヒアリング

まず、印刷方式の選定に先立って重要なのは、顧客が重視するポイントの明確化です。

「高級感のある仕上がりが必要か」「納期が最優先か」「ロットはどれくらいか」「使用する素材は何か」「環境対応の観点は求められるか」など、目的と制約条件を正しく把握することで、最適な印刷方式の提案につながります。

②印刷会社とのネットワーク強化

各印刷方式に対応できる印刷会社との連携体制の構築も不可欠です。

案件ごとに適した印刷方式を提案するには、複数の印刷会社とパートナーシップを結び、得意分野や対応力を把握しておくことが重要です。これにより、顧客に対して柔軟かつ説得力ある選択肢を提示できます。

③印刷知識を活かした提案型営業

印刷方式の知識を踏まえた提案型営業を行うことで、単なる資材提供にとどまらず、パートナーとしての信頼を獲得できます。

たとえば、「この商品の販促には高発色のグラビアが向いています」「環境配慮を訴求するなら水性フレキソがおすすめです」など、顧客のブランド戦略や製品イメージに寄り添った提案ができることが強みとなります。

④環境対応・サステナビリティ情報の提供

環境配慮が重視される現在、印刷方式ごとの環境対応状況を把握・説明できることも競争力の一つです。

フレキソ印刷における水性インキやVOC削減、リサイクル適正など、環境対応の情報を整理し、顧客へ分かりやすく伝える体制を整えることで、持続可能なパッケージ提案にも対応できます。

6. まとめ

包装印刷における「グラビア印刷」「フレキソ印刷」「オフセット印刷」には、それぞれに特性や得意分野があり、素材・ロット・納期・コスト・環境対応といった観点から適切な選定が求められます。

包装資材ディーラーにとっては、これらの印刷方式に関する基本的な知識を持ち、顧客のニーズや条件に応じた柔軟な提案を行うことが競争力につながります。また、印刷会社とのパートナーシップや環境対応情報の整備も、現場での信頼を高める要素となります。

印刷方式の特性を理解し、単なる資材の調達ではなく「価値ある提案」ができるディーラーを目指すことが、これからの包装業界で生き残るためのカギといえるでしょう。

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